俺様悪魔王子が溺愛したとき


誰もいない空き教室に連れていかれた。

なんなの... しかもこんなところに
連れてきたくせに何も言わない。

「あの...「あのさぁ」

か、被った〜!!しかも、なんか
声色がいつもより低い...

なんかムカつくんだけど!
たしかに私が悪いけど、こんなところまで連れてきた挙句、第一声から
明らか怒ってますってオーラで話さないでほしい。

「な、なんですか?」少し睨みながら滝本を見上げる。

「ふっ、そんな俺を睨みつけて
いい度胸じゃん?」

.........は?え?
なにこれ、こいつ
こんな俺様な感じだったっけ?
こいつのあだ名って、、俺様王子だっけって思うくらいの衝撃

でも、その一方で
あ、やっぱりな。裏があるんだって
納得もしていた。

「こんなところに連れ込まれた挙句、なんなんですか」

「へぇ、俺が本性出しても驚かないんだな。なに、知ってたわけ?」

「知らない。けど、あんたの笑顔とか表情とか言う事すべてが
嘘っぽくて、なんか裏がありそうな気がしてただけ。だから、あんたのその貼り付けられたような表情が大嫌い」

そう言うと、少し驚いた表情をしたが、それも一瞬ですぐに余裕そうな笑みを浮かべる。


...あぁ、これがほんとのこいつの表情なんだって思った。


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