不埒な恋慕ごと。
図書館2階のいくつか大きなテーブルの並べられた自習室へと向かうと、そこには見覚えのある姿があった。
向こうもこちらに気付き、会釈したかと思うと、すぐに駆け寄って来た。
「小日向!丁度よかった。昨日教えてもらった所復習してたんだけどさ、途中でわかんなくなって困ってたんだよ。」
参考書片手に眉をハの字にして言うのは孝輔だった。
わたしが菜々に視線を送ると、菜々は大きく何度も頷いた。
恐らくそれは、行けという意味だろう。
仕方無しに孝輔に付き合うことにして、わたしが孝輔の居たテーブルへと向かうと、菜々は朝霧くんの手を引いて、随分遠くのテーブルを選んで腰掛けていた。
わたしはそれをはっきりと確認したあと、目の前で教科書をパラパラと捲っている孝輔に少し声を潜めて言った。
「ちょっと孝輔!昨日言ってたじゃない。朝霧くんには気をつけろって、だから2人きりにしちゃまずいんじゃないの?」
向こうもこちらに気付き、会釈したかと思うと、すぐに駆け寄って来た。
「小日向!丁度よかった。昨日教えてもらった所復習してたんだけどさ、途中でわかんなくなって困ってたんだよ。」
参考書片手に眉をハの字にして言うのは孝輔だった。
わたしが菜々に視線を送ると、菜々は大きく何度も頷いた。
恐らくそれは、行けという意味だろう。
仕方無しに孝輔に付き合うことにして、わたしが孝輔の居たテーブルへと向かうと、菜々は朝霧くんの手を引いて、随分遠くのテーブルを選んで腰掛けていた。
わたしはそれをはっきりと確認したあと、目の前で教科書をパラパラと捲っている孝輔に少し声を潜めて言った。
「ちょっと孝輔!昨日言ってたじゃない。朝霧くんには気をつけろって、だから2人きりにしちゃまずいんじゃないの?」