王子様少女とお姫様少年
「ほら、だいじょうぶだかんな?よしよし」
「うん…ありがと」
優ちゃんは、この時から…いや前から僕の事を助けてくれていた。
でも…まだ“好き”という感情はなかったけどね
この時までは。
僕が高熱で幼稚園を休んでいた時のこと。
「ケホッ…おかあさん…」
「どうしたの?何か欲しいものある?」
「うん…ゼリーがほしい」
「わかったわ!買ってくるわね?」
そう言って、お母さんは出ていった。