王子様少女とお姫様少年




「いや…美沙ごめん!本当にごめん!」



そう言って土下座をして謝る神門。



土下座までしなくていいのに…



「俺も美沙の事好きだったから…不安だったし、キスもしたかったし、でもキスもしたところで嫌われんじゃないかとか考えてて…」



最後に、女々しくてごめんな…?と言う神門。



「本当に女々しいわ!嫌いになんかなんないし!」




バカだよ…神門は…。



でも、私もバカだね?



二人して同じ事考えて不安になってたなんて…



「キスしてあげてもいいけど?」



「じゃあ、キスさせてもらいます!」




そう言って笑いながら私達は、口付けを交わした。



「でも…なんで別れるなんて言ったの?」



「いや…それは…その…」



ーーぴろりん♪



「メール?」


【優季だけど…その美沙ごめん!なんか、最近美沙暗いから神門くんとなんかあったのかなぁと思い夏蓮に言ったら『僕に任せて!』って言って神門くんに『美沙ちゃんは素直じゃないから“別れよ”って言えば何でも話す』とか言ったみたいで…美沙ごめん!】



…。




「ふーん。神門、私の事騙したの?」



「へ?うわぁぁぁぁぁあ!でも、不安になってた事は本当だよ!ごめん!」



「アホ!バカ!あんたなんか大っ嫌いだ!」







でも…そんなところも大好きだよ。




絶対口に出して言ってやんないけどね!







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