試してみよっか?
「……で、どうしたい訳?」


「だから、研究してんだよ、色々♪ねーちゃんの少女漫画とか読んでさぁ」


「……おもしろいか、少女漫画?」


「普段、男が言わなそうな言葉が満載で、なかなか面白いかもな?」


話しながら、息が上がらない程度のスピードで走る。


走れば、ゆっくりでもいいのだ。


「……大好きな彼女が求めてるものは何よ?」


「……王子様系?」


「……………」


全く!!


黙りこくる事はないだろうよ?


俺だって、俺だって、望みは捨てないぜ?


―――二日前、大好きな彼女に言われた一言。


『私ね、少女漫画のような恋がしたいの……』


――そう可愛く言われたら、出来る限りは夢を見させてあげたいじゃない?


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