君のことが好きだから
「ありがとな、篠崎。」
大好きなあの笑顔。
「…うん。どういたしまして。」
気を抜くと顔が緩んでしまう。
「篠崎の話は?」
「あ、いいの。私も同じ話だったから。」
「そっか。…あ、」
私の髪を見て目を丸くする彼。
「今日、髪型違うんだ?…なんかさ」
私の髪に触れる指。
「女子って感じだな。」
いたずらに笑う顔。
かすかに触れた頬が熱を持つ。
それと同時になったチャイムに私は顔を隠すように戻る。
なんかくすぐったくって。
その日1日浮かれて幸せだった。
今日、あなたとの繋がりが一つ増えた。