無口で冷たい俺のお姫様



昼休み。



俺は勢い良く弁当を広げ
勢い良く口にかけ入れる



味なんて味わってない。



ごめんよ母さん。





『松浦君……居る?』




ドアの入り口付近にある俺の席。



そのドアから愛しの声が聞こえ
口に頬張りながら振り返る。



『っ、お前頬張りすぎたろ!』



俺の顔を見て笑う春希は今は無視。




『ふぇいほひゃん!?』



頬張りすぎて言葉になってないけど
麗子ちゃん
と言ったつもりだ。



でも、なんで麗子ちゃんから
おれのクラスに?



『あっ、お弁当………その食べ終わっちゃった感じだね』



必死に飲み込んだ俺は
立ち上がってドアの前に立ってる麗子ちゃん
のそばに行く。



『えっと、うん。どしたの?』



『あ………一緒に食べよかな………なんて…』



まぢで!




あー……俺にその発想が無かった。


確かに


付き合ってるなら一緒に食べてくれるじゃん。



そうすれば

もっと会える時間だって増えるのに




『でも食べちゃったみたいだから戻るね』



『あ、待って、俺食べたけど麗子ちゃんと一緒に居たいし行っていい?明日から一緒に食べよ』



『…………っうん』



そう少し、頬を赤くした麗子ちゃんは
頷いて一緒に麗子ちゃんの教室へ。



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