無口で冷たい俺のお姫様




『おっ、ここでいっか』



そして次の日の昼休み
さっそく空き教室を探して二人きりに
なれるとこを見つけた。



確かここは特進?クラスって言うんだっけな
そのクラスが使ってたのを
体育の授業の移動中に見たことがある


だから多分大丈夫なはずだ。



『麗子ちゃん。食べよっか』



そう言って椅子に座って
弁当を広げる。



『松浦君のお弁当、すごく美味しそう』



『そう?』



広げた弁当を見ながら
麗子ちゃんはそう言って



『きっとおかあさん料理上手なんだね』



『そんなこと言われたらうちの母さん喜ぶわ』


ニコッと、笑った。




『麗子ちゃんの弁当もすっげぇ美味そう』



『………これ手作り、私の』




へーっ。


て、麗子ちゃんの?



『今年から練習もかねてお弁当作ることにしたの。まだ全然ダメだけど』


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