無口で冷たい俺のお姫様




ストレートに言った言葉に
降ろした髪から微かに見える耳が
ほんのり赤くなる。




照れてんのかな。




可愛い。




『言ったでしょ?二人きりの時に好きだって言うようにするって。せっかく二人なんだから言わなきゃ損でしょ』




『そ、損って、、』



益々赤くなる麗子ちゃんに
俺、ニヤケが止まらない。



俺の言葉に照れてくれてる。


それだけでほんとに嬉しい。




『それに俺、手を握っても嫌がらないのも嬉しかったよ』



『、、、松浦君、、、ストップ』



『えっ?』




麗子ちゃんの口からそうストップがかかる



俺を見た麗子ちゃんは




『そんな恥ずかしいことばっか言うのダメ』



『恥ずかしい?』



『うん、ほんとどうしたらいいかわからなくなる』



そう言って
顔を手で覆って隠してしまう。



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