無口で冷たい俺のお姫様




『松浦くん?………』




おっと、一人でニヤけてたら
変に思われるよなっ。




『麗子ちゃんさ、ようやく普通に話してくれるようになったね』




『えっ、あぁ、、まぁ、前ほど叫ばないからウザくないし』




っうん。



前ほど。に引っかかるけどそこはよしとしとこう。



『おはようなんて、麗子ちゃんから言ってくれたから俺、すっごく幸せ』




『………っ。幸せって、お、おおげさ』



そう言って
俯く麗子ちゃん。



可愛いっ。





照れてる。





『今までだったら有り得なかったことだからね、おおげさにもなるって。』



『っ……その………ごめん…ね』



へっ?



なんで謝るんだ?




きっとキョトンとした顔してたんだろう


麗子ちゃんは俺の顔を見て



『あっ、その、酷いことばっか言って』



そう付け足してくれた。





意味がわかった俺は


目の前で申し訳なさそうに
している麗子ちゃんを抱きしめそうになった。




寸前で止まった俺は
抱きしめようとした手を後に隠し




『そんなの全然っ!気にしない気にしない』



そう言った。



危ない、もう少しで抱きしめるとこだった。



そんなことしてみろ俺。




一気に嫌われるぞ。


少しづつここまで来たんだ、


ここで油断してはならぬ!




男、松浦和俊。


踏ん張りどころだ。






『ならいいんだけど、、私、口悪いしこういうの慣れてないから』



『気にしてくれただけで俺は幸せだよっ』




『………松浦くんて、ストレート』




はい、俺はストレートでポジティブなのが
取り柄ですからね。



じゃなきゃここまで頑張れてないだろうし。




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