無口で冷たい俺のお姫様
『ねぇ、麗子ちゃん』
『麗子ちゃぁぁぁん』
『俺の麗子ちゃぁぁぁん!』
くるりと振り返る麗子ちゃん。
グサッ-
あぁ、体操服姿がいつもより俺の心を
仕留めてくる。
『誰があなたのなの?誰が』
キッ-と睨みつけるように
俺を見つめる麗子ちゃん。
麗子ちゃんは俺よりも10センチくらいかな
身長が低いから
俺からすれば上目遣いとして受け取れる。
相変わらず可愛いなー
なんて言葉は今は飲み込もう。
『もちろん俺のお姫様。』
『、、、ばっかじゃないの』
少しの沈黙の後
そう吐き捨てるように呟くとまたクルッと
向きを変えてスタスタと歩いて行ってしまう。
うーん。
失敗か。
なかなか心を許してはくれないみたいだ。