無口で冷たい俺のお姫様
自分で聞けって…………
聞ける状態じゃないでしょこれ。
キスしてんだよ?俺
しかも俺がいきなり。
そんなことがあったのに
『麗子ちゃんさ!』
なんて聞けるわけ無いでしょうが。
あー。
沢木め。
もっと早く言えよ!
俺が自己嫌悪に走る前に!
こいつはほんとに鬼畜だ。
『そんな目で見ても私は手伝わないわよ。自分で蹴りつけなっ』
そう言ってスタスタと自分の教室へと帰っていく。
俺はなんであんなに沢木にひどい態度を
とられてるんだ。
まぁ、別にいいんだけどさ
麗子ちゃんの心境が聞きたかった、、、
やっぱ
怒ってんだろうなぁ…………
『お前ついにやっちまったんだなぁ』
一部始終を見てた春希は、
うなだれる俺の肩に手を置き
あきらかに!笑ってやがる。
こいつも鬼畜だ鬼畜。
俺の周りには俺をなぐさめて
俺を応援してくれる奴は居ないのか!