無口で冷たい俺のお姫様





『だぁーー!わっかんねぇ!』





放課後………




俺は無理やり春希を残らして
どうすればいいのかを聞いていた。




まぁ、案の定冗談交じりでしか
考えないこいつの案は頼りにならないが……




『いっそのこと俺の女になれ!とか言ったらどうだよ』




『言えるかそんなこと』



『年上キラーだったお前だもんなぁ、難しいに決まってるわぁ。まぁ俺としては見てて面白いんだけど』




『最低な友達を持ったよ俺は』




清々しいくらいにこやかに笑うこいつに
ため息しか出てこない。



こんな奴に期待した俺が馬鹿というかなんというか



でも、メアドのことはこいつのおかげなんだもんなぁ。



だから一概に頼りにならないわけじゃないんだろうし。





『でもよぉ和俊。もうそこまでしちゃったんだったらさぁ、本気で告白するしかないと思うぞー』



『本気で告白ったかて聞いてくれるかどうか』



『そこはお前次第だな。でも今まで久住は態度は素っ気無かったにしろ無視したことは無かったんじゃねーの?』




…………。





確かに。





確かに、態度はひどい時もあったけど



無視は無かった。



うざい、とか一言だけでも返ってはきてたな。




悲しいかなほとんどがそれでしたが。



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