無口で冷たい俺のお姫様



そんな夢みたいなことあるわけ無いって



そう自分に言い聞かせてみるけど



勝手に心臓がドキドキしだして


勝手に口がにやけてしまう。





『ねぇ麗子ちゃん。不安だったの?』




ごめん麗子ちゃん。



少し、意地悪したくなってしまった。



あの、初めて会った時みたいに


そんな顔する麗子ちゃんに。




『ふ、不安っ!?』




『うん、俺が麗子ちゃんを好きじゃないって思って』




『…………っそんな………こと』




ほらダメだよ麗子ちゃん。




そんな顔が俺の冷静さを保てなくするんだ。





『俺は好きだよ麗子ちゃん。抱きしめたいし…キスしたいし……彼女になって欲しいし』





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