無口で冷たい俺のお姫様
お姫様の気持ち
『えっ、まぢかよ』
『へっへっへー長年の俺の想いがついに実を結んだのだよ春希君よ』
目の前で苦笑いで見てくる春希は
ほんっとに俺がふられると思ってたらしくっ
なんと腹立つ奴だと思ったが
今はものすごく機嫌が良いから許してやろう。
『あー振られたら笑うつもりだったのに』
『残念だなっ』
『……まぁ良かったじゃん。大切にしろよー』
『なんだ気持ちわりい、いきなり』
良かった
なんて言われるとはなんともまぁ
変な気分だ。
悪い気はしないけどな。
あぁ、でも。
早く、麗子ちゃんに会いに行きたい。
前まではアピールするために
好きになって貰うために通ってた昼休みの
時間が、今日からは変わるわけだ。
相変わらず授業中はソワソワ
俺、最近授業きちんと聞いてないよな。
ちょっとヤバイよなー流石に。
でもそんなのよりも今は
大切なものがあるのだから仕方ない。うん。