年下彼氏、困ります
その1、第一印象は生意気




「こちらが、今日からお前と同じ仕事に就くことになった、矢野 蓮 くんだ」



部長の鈴木 真 さんから紹介を受けている。


新人だからほやほやした雰囲気かと思えば大間違いで、


「え、と…永澤希依です」



「矢野蓮です、よろしくお願いします」



私よりも貫禄がありそうな人だった。



丁寧な佇まいに

整った顔。



間違いなくモテる人だ。





「永澤、案内してやれよー」



手をヒラヒラと私に振ってどこかに行ってしまった。



「あ、案内するのでついてきてください」



矢野くんに振り返って言えば



「はい」



きちんと返事もくれた。


頼もしい新人が来たなぁ…、って思った。





少なくとも、このときは。


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