年下彼氏、困ります
「くしゅんっ」
突然隣からかわいい声が聞こえた。
「え?矢野くん、だよね?」
「俺がくしゃみしたら悪いのか」
いやいや意外なものだから。
「風邪引いた、やっといて、資料閉じ」
「いや、棒読みだから……っきゃ」
腕を強く引かれてバランスを崩して耳元に矢野くんの顔がある。
「やれ、俺からの命令」
はいぃぃっ?!
低い声に反応してしまう。
「顔真っ赤」
クスリと笑ってどこかに行ってしまった。
「う………」
ずるいな…矢野くん。
火照る顔を煽りながら資料綴じを進めていった。