年下彼氏、困ります
肩で息をしながら汗をかいてる。
こ、こんなに重症だったの?!
「書類を届けに来たの」
「あぁ…さんきゅ」
書類を差し出すとそれに向かって
矢野くんの手が伸びてくる。
「えっ」
けれどその手は書類を通りすぎて
「ちょ、や、矢野くん?!」
矢野くんの体が傾いてくる。
「わ、るい」
どうにか体勢を立て直した矢野く ん。
けれど
顔がすごく近い。
熱があるせいか、無駄に整った顔がさらに色っぽく見える。
「は、早く横にならないと!」
や、やっぱり…顔はカッコいい…
まだ冷めない顔の熱を誤魔化すように
矢野くんの背中を押して部屋に入った。