年下彼氏、困ります



「ふ、フルーツ食べる?」

「いい…」


だよね、こんな重症だものね…


「なんで一人でノコノコ男の部屋に上がるわけ?」

「仕事とお見舞い」



「そうじゃない、前みたいな男だったらどうするの?」



本人は至って本気らしく珍しく真顔だ。


「区別くらいできる」

「へぇ…」



「ふあっ」



いきなり布団の中に引き込まれて体温が急上昇する。

な、な……



「な、は、離してよ!」

「嫌だね、俺がこういう人って区別ついた?」


「ひあっ、」


耳元にかかる息がくすぐったくて思わず変な声が出る。

この人、ヘンタイでしょ?!


「矢野くん?」



いきなり静かになったと思えばちゃっかり寝ちゃってる。





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