年下彼氏、困ります




「永澤?」

「……」


「説明してくれるよな?」



私の向かいに座る矢野くんに怖いくらいの笑顔で言った。


「来てもらっちゃって悪いわ」

「矢野のもな!」


鈴木さんご夫妻に誘われたのを断れるはずもなく来てしまった。

ひとりくらいつれてこいって部長が言うから矢野くんも連れてきた。



もちろん、そんなこと矢野くんが納得するはずもなく視線が半端ない。




「かわいいねぇ、名前は?」


知らない人に肩を寄せられて戸惑う私。

気持ち悪い………

ち、かいし………



「な、永澤です」



膝の上にある私の手をぎゅっと握ってくる。


「あ、あの……」

「下の名前は?」



嫌だ……

怖い。




どうしよう……



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