涙の贈りもの
はぁ
やっと、やっと終わったよ
「あー!楽しかった!」
「だな!」
なによ。
2人揃って仲良くしちゃってさ!
「結構怖かったな。」
当たり前でしょーが!
「あたし、トイレ行ってくるねー?」
「んじゃ俺、飲み物買ってくる!!」
はぁ
本気で怖かった
思い出しただけで涙が…
「おまえ、本当にホラー無理なんだな」
当たり前でしょーが!
だから嫌って言ったのに
「今さらなによー。それに、お前じゃない。さとみ」
そう怒りながらも、さっきの恐怖映像が流れてきて涙が止まらない
「ははっ!泣き虫だな、さとみは。」
ドキッ
「へ?さとみって言った?」
「…そう呼べって言ったのはお前だろ」
そうだけど
本当に呼んでくれるとは思ってなかった
「ほらよ」
と、竹下君はハンカチを渡してくる
「あ、ありがと」