獣耳彼氏
きっと、強くなる
お兄ちゃんを加えて話し合った結果。
強くなるための訓練。
お兄ちゃんが言うには修行を行うのは休日だけということになった。
理由としては、平日だと私は部活があるし、お兄ちゃんもバスケの後に司さんの家で修行。
そう、司さんの家で。
その司さんも吹奏楽部だったらしく、彼女も毎日放課後は部活がある。
お兄ちゃんが修行している司さんの家に私も行けばいいじゃないかと思ったが、それはできない。
だって、司さんの家には秋月くんが居候しているから。
秋月くんに内緒で強くなると決めた私だ。
当たり前だが、バレるわけにはいかない。絶対に秘密にしなければいけない案件。
ということで、私の修行は休日を中心に。
場所は司さんの親戚の家で。
そして…教えてくれるのはこの人になった。
「司の兄である要(カナメ)だ。よろしく」
目の前に立つメガネの男性だ。
司さんと話し合ったのが今週の月曜日。
秋月くんと離れると決めたのがその前日の日曜日。
そして、今日は月曜日から数日経ったある日の土曜日。