う わ さ



ヤ バ イ

俺の脳内にこの言葉が
過ぎった。

多分亜依も同じだろう。


「行くぞ!!」

「う、うん!」


俺たちは放送室を出る。


体育館を出て、校舎内を走り回る。


亜依は真っ青な顔色をしながらも俺に必死に着いてくる。


「キャァァァァ!」

バッ!!

突然、悲鳴が聞こえた。

まさか…この本に書いてあった…


「亜依!隠れるぞ!」

「え……」

亜依の腕を引っ張って
壁の隅に隠れた。


「・・・・・。」


シーン…
殺気がなくなった。

多分俺の予想だと
貴代子はこの場から
離れた。違う場所に
向かったんだろう…。


「いくぞ」

コソっとしながら
悲鳴があった方へ
進んだ。



 
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