花咲く頃に


「てかさ、クラスみた?」

「あぁ、見たよ!うちは2組だったよ!」

「えっ!?美桜て、特進クラス?知らないんだけど…」

「あれ?言ってなかったか。」

あはは って、誤魔化すけど誤魔化しきれない。
ギリギリで内申足りたから、特進を受けた。

「なんで、なんで?なんで、特進にしたの?」

だって。

「大学、まともなとこに行かなきゃ。」

「そっか。美桜は長女だもんね。」

「そうだよ。」

まぁ、長女でも、上にお兄ちゃんがいて下に妹がいるから一番上ではない。
お兄ちゃんが頭よかったおかげで、うちの肩書きは『頭のいい。』って事になっていて、必死に勉強した結果がここな訳だけど。

お兄ちゃんは有り得ないくらいに頭いい。
元があまり良くないうちにとって憧れだ。
でも、うちが雅ノ宮に通うってことは妹に更なるプレッシャーを与えちゃったんだよね…
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