花咲く頃に

「でも、瑠那には新しい出会いなんていらないでしょ?」

瑠那には、彼氏がいる訳だし…

「あれ?言ってなかったかな?別れたんだけど…」

「はぁぁぁ?」

「あ、言ってなかったんだ。」

そんなに軽い話じゃないよね?
あんなにラブラブだったくせに。
だって、一緒に帰ってたうちを置いて帰るくらいだよ?

…とは思うけど、瑠那は恋愛話が軽いんだよね。
だからかな。
あんな反応したけど、あんまり驚かなかった。

私たちは、バド部でダブルスを組んでいた。
瑠那は引退したあと、バドが出来ない空白になった時間を恋愛で補ってた。

「いつも通り、自然消滅しましたよ?」

「いつも通りって……」

本来は、いつも通りって言葉も出てくるはずないんだけどね。
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