花咲く頃に

きっと気をつかわせちゃっただろうな。

それほどなら、一緒に楽しみたいな。
って思うのはうちだけなのかな。

「あ、あのさ。」

「ん?なんだよ。」

少し後ろを歩いていたうちのために伊藤くんが振り返ってくれる。
その瞬間の笑顔にキュンっとしてしまった。

なんだ。
答えなんてミルキーカフェに行った時にはとっくに答えは出てたんだ。

「何、食べるの?」

うちは…

「たこ焼き。嫌いだっけ?」

伊藤くんが…すきです。

「ううん、大好き。」

人のことを考えて動いてくれるところとか…

たこ焼きも、小さい頃から一番好きな食べ物。
伊藤くんは知らないだろうけど…ね。

「はは、よかった。美味しい屋台知ってるんだ。」

「ほんと?嬉しい。」

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