姉さんの彼氏は吸血鬼 孝の苦労事件簿①
――がしゃ!
「……ごめんなさーい」
小さな声でそう謝って、
俺は一番初めに通された建物の窓を割って、侵入した。
そこは、廊下だった。
さすがに、その辺の手頃な石でガラスを割るのは、
とても気が引けたが(だって高そうだし……)こちとら非常事態だ。
俺は姉さんを助けに来た。
勝手に人を攫う方が悪い。
「……ごめんなさーい」
小さな声でそう謝って、
俺は一番初めに通された建物の窓を割って、侵入した。
そこは、廊下だった。
さすがに、その辺の手頃な石でガラスを割るのは、
とても気が引けたが(だって高そうだし……)こちとら非常事態だ。
俺は姉さんを助けに来た。
勝手に人を攫う方が悪い。