姉さんの彼氏は吸血鬼 孝の苦労事件簿①
思いの外、建物の中は暗かった。

外灯の照明が少し来る以外、明かりは何も無い。

しかも、進むに連れ、どんどん暗くなっていく。



……行こうと思っている先は、何も見えない。



せめて、懐中電灯……持って来りゃよかったな……。



携帯電話のライトは、この上なく心細かった。

すぐ消えるから、何度もカチカチやんなくちゃいけないし……。





だけど、せっかくここまで来たんだ。
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