姉さんの彼氏は吸血鬼 孝の苦労事件簿①
セレナに気持ちを、真剣に伝えようとしている姉さんは、

エリアルと出会う前までの、
思った事を正直に口に出す、気の強い姉さんに戻っていた。


「さっきからずっと、口を開けば憎まれ口叩き合って…
…こんなに、血まみれになるまで、傷付け合って…


…馬鹿っ……二人とも、馬鹿よ!」



姉さんはまだ、若干体の自由が利かないのか、
立てないようだった。

だから、床を這うようにセレナに近付いた。



とっさに、エリアルが間に入って止める。


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