姉さんの彼氏は吸血鬼 孝の苦労事件簿①
「もう朝だわ。

……お終いね、体に力が入らない。

あなたもそうよね?エリアル……」



セレナは、大きく息を吐いて言った。

エリアルが頷いた。


吸血鬼は、夜に本当の力を発揮する。

ただし、それに反比例して昼間に弱体化してしまうというのは、
どうやら伝説通りらしい。


「何か、もうどうでもよくなって来たわ。

あなたの言った通り、本当に馬鹿みたい。


私、何がしたかったのかしら……」



< 204 / 292 >

この作品をシェア

pagetop