姉さんの彼氏は吸血鬼 孝の苦労事件簿①
「ねえ、一つ教えて、エリアル……」


セレナが、エリアルに顔を向けた。


「何?」

「私達は、吸血鬼になった瞬間から、代謝が人間と変わる。

身長はおろか、髪さえも伸びないはずでしょう?

……それなのに、あなたのその頭は何よ。カツラ?」


「違っ……!」


エリアルの真後ろで、姉さんがぷっと吹き出した。



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