姉さんの彼氏は吸血鬼 孝の苦労事件簿①

「それに僕は以前ほど、血液に対する欲望が、
強くなくなった気がするんだ。

……少し前までは、いつも誰かの血を吸う事ばかり考えてたし、そうしてた。

だけど、それが無くなったのは……小夜子と、出会ってから」




エリアルが姉さんをちらりと見た途端に、
姉さんがぽっと頬を紅潮させた。



……さっきまで堂々と、
「好き」とか「渡さない」とか言ってたくせに。