姉さんの彼氏は吸血鬼 孝の苦労事件簿①
聞きながら、姉さんは自分のスカートをきゅっと握り締めた。
下を向いていて表情は分からなかったけど、
もしかしたら泣いているのかもしれなかった。
「あなた、小夜子っていったっけ?」
唐突に、セレナが姉さんに尋ねた。
「ええ、そうよ……」
姉さんは、平静を装って顔を上げた。
けど、やっぱり目には薄らと涙が溜まっている。
「あなた、エリアルに愛されてるのね」
「それが、何……?」
「いいわね、とっても羨ましい……」
「えっ?」
下を向いていて表情は分からなかったけど、
もしかしたら泣いているのかもしれなかった。
「あなた、小夜子っていったっけ?」
唐突に、セレナが姉さんに尋ねた。
「ええ、そうよ……」
姉さんは、平静を装って顔を上げた。
けど、やっぱり目には薄らと涙が溜まっている。
「あなた、エリアルに愛されてるのね」
「それが、何……?」
「いいわね、とっても羨ましい……」
「えっ?」