姉さんの彼氏は吸血鬼 孝の苦労事件簿①
「無理はいけませんわ。
それに、もうすぐお遊戯の時間が終って、
園児達が騒ぎ出すころですもの…
…ここにいらしてくださいな」
甘く柔らかく広がってくるような、綺麗な声。
「……はい」
俺は一瞬で、残ることに決めた。
(シスターの指示に従った、という言い訳は組立った。
だけど、別に先生には何も言われないだろう)
シスター・セレナはにこりと笑うと、
俺の合い向いに座り、楽しそうに喋り出した。