姉さんの彼氏は吸血鬼 孝の苦労事件簿①
エリアルは俺の反応を見て、
肩をすくめて困ったように笑った。
だけど、
「あれ?孝……」
「何だよ」
俺がいらいらしながら振り返ると、
目の前にエリアルの顔があった。ぎゃー!
びっくりして尻もちをつくとエリアルは、
「ごめんごめん」
と、軽く謝ってから、勝手に俺のポケットを漁り、
セレナさんから貰ったお守り袋を掴み出した。
「孝、これって……」
「何するんだよ、返せ!」