姉さんの彼氏は吸血鬼 孝の苦労事件簿①

「そう。今考えてみたら、馬鹿だった……。
ていうか孝、君ちゃんと僕の名前憶えてなかったんだね……」


「そんなんどうだっていいだろ」

きまりが悪いのを何とか誤魔化して、話を戻した。

「でも……無理じゃないの?
だって、セレナさん華奢だし弱そうだし…
…何より、女の人だぞ?」

「……連中には体格も性別も関係無い。
それにしても、まさかここまで追って来るとはな」

「だーかーら、人違いなんじゃないの?」

俺としては、人違いであって欲しい。
< 67 / 292 >

この作品をシェア

pagetop