姉さんの彼氏は吸血鬼 孝の苦労事件簿①

「小夜子……帰ってたのか……」

「酷い」

「え?」

俺とエリアルが同時に言った。

「酷いじゃない!二人でこそこそ話してー!
私に内緒ってどういう事よ、何よ何よ!
酷いじゃなーいっ!」


最初から……聞いてたのか。

ていうか、エリアルが姉さんの気配に気付かなかったって事は、
よっぽど気が動転してたって事か?


(案外ヘタレ……)
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