姉さんの彼氏は吸血鬼 孝の苦労事件簿①
――押し間違えと焦りで、背後への警戒が薄らいだ。
「あ」と思った時、小夜子はつんと強い香の匂いに眉を顰めた。
何、この匂い……。
一瞬で気持ちが悪くなって、吐きそうになった。
目がかすみ、足がふらつく。
思わずへたり込みそうになると、
急に現れた誰かの腕に支えられた。
これは……女の人の手?
「おやすみなさい……おひめさま」
腕の主の、侮蔑が込められたような嫌な声……。
誰?
「あ」と思った時、小夜子はつんと強い香の匂いに眉を顰めた。
何、この匂い……。
一瞬で気持ちが悪くなって、吐きそうになった。
目がかすみ、足がふらつく。
思わずへたり込みそうになると、
急に現れた誰かの腕に支えられた。
これは……女の人の手?
「おやすみなさい……おひめさま」
腕の主の、侮蔑が込められたような嫌な声……。
誰?