姉さんの彼氏は吸血鬼 孝の苦労事件簿①
「……ごめん、怖がらせたね」

俺を気遣うような、優しい口調……?

拍子抜けと同時に、
罪悪感が込み上げて来た。

……今、俺は最低な事をした。

本気でエリアルに警戒して「怖い」と思った。


それも、『エリアル』という人物としてではなく、
『人間ではないもの』として……。



「とりあえず、君はここにいてくれ」


エリアルは、俺が目を開けた時にはもう、


いなくなっていた。
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