告白 1&2‐synchronize love‐
結局また、優等生のノートを借りてしまった。
三上くんはやっぱりもの珍しそうにあたしを見ていたけど、何も言わずに綺麗なノートをくれた。
そういうトコが、いいと思う。
だから女友だちといるより、彼と短い会話を交わす方が、あたしは好きなんだ。
気持ちが楽になる。
帰りのSHRが終わって、当番が掃除をはじめる中、帰ろうと立ち上がったところで…
「あ………」
窓の外、校門の前に、キャップを被った金髪を見つけてしまった。
門に張り付くようにしながら、出てくる生徒をジロジロ見ているその姿は、完璧に不審者だ。
放っておいたらまた、不審者扱いされて先生に捕まるんじゃないだろうか。
でも、そうだよね…
電話もメールもダメなら、ココに来るよ。
ホントは、恭一はバイト先に来るだろうと予想していた。
だからあたしは先手を打っておいたんだ。