告白 1&2‐synchronize love‐
そんなに力は込めてなかったはずだけど、予期していなかったからだろう。
綺麗に左頬にビンタを食らった深田恭一は、フラリとよろけて頬を押さえた。
「い………痛いよ美緒ちゃあん! 何でビンタ!?」
「ご、ごめん、つい……じゃなくて! アンタが顔近づけてくんのが悪いんでしょ! このストーカー!」
「だからそれ惜しいんだけどね? 違うじゃんね?」
「何が!?」
「何がって…」
深田恭一は弱ったように眉を下げた。
あたしは逆に眉を釣り上げる。
「あたしの家族はアンタのことなんか知らなかったよ。何であんな意味わかんない嘘つくワケ?」
「えーっ!? マジで!?」
深田恭一はたれ目を見開き、信じられないと頭を抱えた。
なんてオーバーリアクション。
「そっかあ…そうきたか~。そのパターンねぇ…」
アスファルトにしゃがみ込み、金に光る髪をぐしゃぐしゃとかき混ぜる男は明らかに不審者。