告白 1&2‐synchronize love‐
今日は上がダークグレーのタンクトップ一枚という格好で、肩甲骨のあたりに黒いタトゥーが入ってるのがチラリと見えた。
「…もう変なこと言って近付いてこないでよね」
ケータイにユリからのメールが入っていた。
時間を見ると、もう4時をとっくに過ぎている。
早く行かなきゃみんなに怒られる。
しゃがみ込んだままで、何かブツブツ呟いている男を置いて、ユリたちを追おうと歩き出した。
走った方がいいかなと思った時、
「美緒ちゃ~ん、キミ白いテディベア持ってるでしょー」
あの間延びした声が背中にかけられた。
あたしは思わず立ち止まる。
振り返ると深田恭一が、ニヤニヤしながらこっちを見ていた。
「クマの背中、開けてみな」
楽しげにそれだけ言って、ヘラヘラ男はくるりと背を向け、あたしとは逆方向に歩いていった。
何でアイツが…テディベアの存在を知ってるの?
あたしはしばらく、その場から動くことができなかった。