告白 1&2‐synchronize love‐
あたしは黙って、恭一の前に立つ。
「美緒ちゃん?」
不思議そうに、首を傾げる恭一は笑顔。
あたしはこみ上げてくる涙を止めることができなかった。
そのまま恭一の胸に、顔を押し付ける。
「み…っ!? ど、ど、どしたの?」
慌ててる。
いきなり目の前で泣かれたら、誰だって驚くよね。
「あっ。イヤなお客さんとかいた? そんでセクハラされたとか? 大丈夫だよ美緒ちゃん! 俺が仕返ししとくしねっ」
あたしはうつむいたまま首を振る。
「ちがうの? じゃあ…どうしたの」
指の長い手が、あたしの肩を包む。
あったかい、優しい手。
けれどあたしが持っている写真には、それを虚しく思わせるつまらない真実が写っている。
「…………キョウにーちゃん」
あたしの呟きに、肩に置かれた手が、びくりと震えた。
シャツの上から感じる鼓動が、一瞬止まった気がした。
そして鼓動は徐々に、大きく速くなっていく。