告白 1&2‐synchronize love‐
砂の城
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―――――
「わあ、ひどい顔。美人が台無しだよ」
バイトが休みだったヒカルは、学校帰りにあたしの家を訪れた。
見舞いの品にケーキを持って。
仮病という名のただのサボりだって知っていて、律儀に買ってきてくれたらしい。
ヒカルはちょっと抜けたところがあるけど、意外にこういうトコちゃんとしてるからおもしろい。
もうあたしは三日、学校もバイトも休んでいる。
学校には風邪だとウソをついているけれど、親は仮病だってわかっているから、あたしは普通に服を着て、ひたすら部屋に閉じこもっていた。
あたしの様子がおかしいことに両親は気づいている。
でも、深く触れてこない。
あたしも親を避けていた。
お父さんの顔を見たら、余計なことを口走ってしまいそうだったから。
「アイツは…、店に来たりしてない?」
「深田さん? 来てないけど…。仲直り、まだ出来てないの?」
「…そうじゃないよ。なんかもう、そんなレベルの話じゃなくなったみたい」
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「わあ、ひどい顔。美人が台無しだよ」
バイトが休みだったヒカルは、学校帰りにあたしの家を訪れた。
見舞いの品にケーキを持って。
仮病という名のただのサボりだって知っていて、律儀に買ってきてくれたらしい。
ヒカルはちょっと抜けたところがあるけど、意外にこういうトコちゃんとしてるからおもしろい。
もうあたしは三日、学校もバイトも休んでいる。
学校には風邪だとウソをついているけれど、親は仮病だってわかっているから、あたしは普通に服を着て、ひたすら部屋に閉じこもっていた。
あたしの様子がおかしいことに両親は気づいている。
でも、深く触れてこない。
あたしも親を避けていた。
お父さんの顔を見たら、余計なことを口走ってしまいそうだったから。
「アイツは…、店に来たりしてない?」
「深田さん? 来てないけど…。仲直り、まだ出来てないの?」
「…そうじゃないよ。なんかもう、そんなレベルの話じゃなくなったみたい」