告白 1&2‐synchronize love‐
あの夜恭一は話し始める前にまず、誤解しないで聞いてほしいと言ってきた。
外は寒いからと、近くのファミレスに移動して、客の少ない店内であたしたちは、笑顔など欠片もなく向き合っていた。
「この話を聞いて、キミはもしかしたら嫌な気分を味わうことになるかもしれないけど…。できれば、誰も恨まないでほしいんだ」
恭一は運ばれてきたコーヒーには手をつけず、うつむきながら呟いた。
「勝手なことを言ってるのは、俺もよくわかってる。でも本当に、誰も悪いことをしたわけじゃなくて…ただきっと、タイミングが悪かっただけなんだ」
あたしは何を聞かされるのか不安になりながら、恭一と同じようにうつむいたまま頷いた。
あたしが何かを恨むことがあるとすれば、それは『誰か』などではなく、
打ち壊しようのない『事実』に他ならなかった。