告白 1&2‐synchronize love‐
お父さんを恨んでるわけじゃない。
恭一のお母さんだってそう。
きっと二人とも、つらい思いをしてきただろう。
やっぱりあたしが恨んだのは、世界を闇色に塗りつぶすような、容赦のない事実だった。
「…しばらく、会いたくない」
話が終わって、あたしは恭一にそう言った。
恭一はすごく慌てて、そして悲しそうな顔をした。
「メールも電話も、しばらくやめて」
「美緒ちゃん、俺は…」
「大丈夫」
「え?」
「…アンタのこと、嫌いになったりは、しないから」
それだけは伝えて、あたしたちは別れ…いまに至る。
そう。
恭一を嫌いになるなんて、もうありえない。
でも、
好きになることももうありえないんだと、思い知らされた。