告白 1&2‐synchronize love‐
昼休みに入ってから、あたしは保健室を出た。
まだ頭はフラついているけど、まあ大丈夫だろう。
とりあえず、急に振り返ったりとか立ち上がったりするのはやめよう。
そう自分に言い聞かせて歩き出そうとした時、前に立ちはだかる人がいた。
「あ………」
相手はいつかのきつめな美人だった。
ユウナ…だったっけ。
切れ長のはっきりした瞳があたしを見る。
また何か絡まれるのかと警戒したら、彼女は急に頭を下げてきた。
「この間は、ごめんっ」
「………は?」
「あんたのこと、ひっぱたいちゃって」
いや、叩いたのはあなたじゃなくて、あなたのお友だちです。
あたしはびっくりして、そう言おうとしたけど声が出なかった。
「倒れたって聞いたけど、どっか悪いの?」
「あ……いえ。ただの、貧血で…」
「そう」
ユウナって人は、どこかほっとしたように息を吐いた。
何かこの間と全然感じが違う。
「ごめん、引き留めて。それだけ言いたかったの」
「いえ。…あの、あたし本当にコータ先輩とはなんでもないですから」
一応、言っておこうと思って。