告白 1&2‐synchronize love‐
「朝久しぶりに顔見たと思ったら、なんか病人みたいになってたからさ…」
「ちょっと…寝不足で。でもただの貧血だったから、大丈夫です」
「そっか。…どうしても、気になったから。ごめん」
「いえ…ありがとうございます」
「……あんま、ムリすんなよ」
ちょっと笑って、コータ先輩は戻って行った。
あたしが悩んでるの、お見通しなんだ。
きっと恭一に彼女がいるからとか、そういうことで悩んでるんだろうって思ってるんだ。
ちょっと違うけど、それでいい。
コータ先輩の優しさには、甘えられない。
彼なら悩みを聞いてくれて、とびきりあったかいなぐさめをくれるだろうけれど。
それを彼に望んだら、あたしは本当に噂通りの、最低な女になってしまう。
でも、このままだと…
あたしの心は砂の城みたいに、端から少しずつ崩れて、壊れてしまう気がするの。
「な、なんで泣くの!?」
ユウナさんはあたしを見て、慌て出す。
やっぱこの人、イイ人だ。
涙は枯れてもまた溜まることを、あたしは初めて知った。