告白 1&2‐synchronize love‐
恭一のことをまるで知らない相手だからか、あたしはすんなりしゃべることができた。
ユウナ先輩は箸を止めて、「ふーん」と相槌。
さすがに失恋した相手が兄だった、とは言えなかったけど。
ちょっとだけ心が軽くなる。
なんでだろ。
言葉にすると、客観的になれるのかな。
あたしは恭一が好きだった。
でも恭一には彼女がいて、おまけに異母兄弟だった。
恭一のあたしに対する優しさはすべて、兄が妹を想う気持ちだった。
この恋は、忘れるしか道はない。
なかったことにしなければ、あたしと恭一の関係が壊れてしまう。
好きだから。
恭一が好きだから。
恋を、兄への親愛に変換するんだ。