告白 1&2‐synchronize love‐

「美緒、ごはんは?」

「…いらない」

「美緒。…また倒れるわよ。体が悪いんじゃないなら、なにか悩みがあるの? あんた眠れてもないんでしょう」

「別に、悩みなんて…」


話している途中で、お父さんが帰ってきた。

すぐにお母さんが倒れたことを説明し、お父さんはスーツのままあたしの隣りに座った。

深いため息が空気を重くする。


「美緒。…また倒れるようなら、俺は無理にでも入院させるぞ」

「…どこも悪くない」

「だったら何を悩んでるんだ? こんなに痩せるまで…」


お父さんの手が、あたしの頬に触れてきた。

それをつい、反射的に、あたしは叩き落としてしまった。


「美緒」

「ご…ごめんなさい」


居たたまれなくなって、あたしは自分の部屋に逃げ込んだ。


自分の弱さを、心の痛みで感じた。




< 193 / 790 >

この作品をシェア

pagetop